樹脂素材の「靱性」とは素材の「粘り強さ」を意味します。
粘さは表面の硬さとはまた違った性質で、強い衝撃を受けた時に粘り強さがあるとエネルギーが吸収されやすく壊れにくくなります。
直感的には硬いものほど強度面で良いイメージになりますが、硬いものほど粘りが小さくなるので衝撃に対しては弱く、脆くなります。
靭性が小さければ小さいほど、ガラスのように脆くなり、逆に靭性が大きければ、叩いても割れにくくなります。
靭性の反義語として「脆性」という性質があり、素材の脆さを表現しています。
つまり靭性と脆性の値は反比例していくことになります。
粘り強さは引張試験の他に、衝撃試験によって調べることができます。
その代表としてシャルピー衝撃試験があります。
試験片をハンマーで破壊し、その時に必要となった破断エネルギーまたは吸収エネルギーを計測します。
冒頭でも出てきたように吸収エネルギーの値が大きければ大きいほどその素材は粘り強く、壊れにくいということになります。
靭性が大きい3Dプリンター樹脂の代表として、PC（ポリカボネート）やPPS（ポリフェニレンスルファイド）が挙げられます。
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