3Dプリンターのヘッドの動作を制御するためのデータです。
外周の壁となるツールパスをContour(コンター)、内側を埋めるツールパスをRaster(ラスター)と呼ぶこともあります。
多くの3Dプリンターは造形するために用意したSTL形式のデータをスライスデータに変換する必要があります。
スライスされたデータは1層ごとにヘッドの動きに変換されます。
コンターによって輪郭が描かれ、内側を埋めるように蛇腹状にラスターが描かれます。
コンターの射出幅は積層ピッチの2倍になり、スライスデータの外周を1周はするようにツールパスが作成されるので造形できる最小の厚みは積層ピッチの4倍になります。
例えば積層ピッチが0.2mmの場合、造形できる最薄の厚みは0.8mmです。
厚みによってはラスターが生成されないこともあります。
積層ピッチを0.2mm、厚みを0.9mmで設定した場合、コンターとコンターの間に0.1mmの隙間が出来ることになりますが、隙間が薄いためラスターが生成されません。
そのため造形物の中に空間が出来ることになります。
この場合、厚みを変更するか射出幅を0.45mmに設定する事で隙間を埋めることが出来ます。
コンターの数は調整することが出来ます。
例えばタップの下穴の部分はコンターが1本だと、タップを切った時にラスター部分まで掛かるのでネジ部が欠ける事があります。
コンターの本数を増やし、壁を厚くしておくことで安定したネジを切ることが可能です。
コンターは一筆で描けるようにしておかないと、造形エラーが出たりヘッドの異常動作の原因になることがあります。
ラスターは射出幅と間隔を調整することが出来ます。
射出幅はコンターと同じように隙間を埋めるために調整します。
間隔は主に造形物の充填率を調整する為に調整されます。
ツールパスを作成した時にコンターやラスターが重なっている事があります。
ツールパスが重なっているということはヘッドが2回通ることになるので1層の造形中に2層造形されることになり造形不良の原因となります。
サポートのツールパスを調整することで特定箇所にサポートを付けたり、逆に特定箇所のサポートを無くしたりすることが出来ます。
小径の横穴の場合サポート無しでも造形でき、材料コストや剥がすためのコストを抑えることができます。
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