金属部品に嵌合させる樹脂部品の生産計画のご相談を頂きました。POMにて量産する予定の部品です。試作のスケジュールを短くしたいということで、3Dプリンター出力での製作ならコストダウンと納期短縮にならないかというお問い合わせでした。
条件は量産で使う切削素材POMと同等の物性と表面仕上がりの素材であること、低コストであることでした。
POMは3Dプリンター出力の取り扱い素材にないため、代替素材を選ぶ必要があります。物性面だけで考えるとABSが代替素材として適当ですが、ABSの場合の造形方式の特性上、仕上がり表面に積層痕ができます。そのため造形後に仕上げ加工が必要で、工数の増加により3Dプリンター出力で製作するメリットが出ません。
今回の部品の用途上、POMとの強度面の差異は無視できるため、エポキシでの製作を提案させて頂きました。エポキシは比較的安価な素材で、光造形方式での出力になるため滑らかな表面仕上がりにできます。
エポキシでの試作に切り替えたところ、当初の予定から80%の費用削減と1週間の納期短縮を実現できました。これにより開発スケジュール内での試作回数を増やすことができたため、精度や品質を十分に高めた製品を完成させることができ、安心して量産に進んで頂くことができました。
DDD FACTORYの提供する3Dプリンター出力サービスは、樹脂・金属素材から最適な加工条件での部品製作をご提案させていただきます。データがあれば最短見積もり30分以内、最短当日出荷での対応が可能です。工場の状況などにより特急納期が不可の場合もありますが、試作・製作依頼先の候補として考えていただければ幸いです。
2D図面、現物からの製作も承ります。3Dデータを用意できない環境の方や手間を減らしたい方向けに、3Dデータ作成代行オプションもご用意しております。製品開発の試作、部品の製作は当社にお任せください。材料選定のご相談から対応しております。お気軽にご相談ください。