3Dプリンター出力に使うデータとは?種類と役割を解説

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3Dプリンター出力に使うデータとは?種類と役割を解説

data

3Dプリンターで使われるデータの種類

3Dプリンター出力で使うデータは大別するとメッシュデータとスライスデータの2種類があり、それぞれ役割が異なります。この記事ではデータファイルの種類と特徴を解説します。

メッシュデータ

3Dプリンターへの入稿にはメッシュデータを使用します。メッシュデータは主にSTL形式のファイルで、形状を小さな三角形の集まりとして表現します。データは三角形の面の法線ベクトル(面に対して垂直なベクトル)と各頂点の座標値で構成され、三角形の頂点の順番と面の表裏は右ねじの法則に従う関係になっています。STLファイルにはアスキー形式とバイナリー形式の2種類があります。

アスキー形式(ASCII)は文字コードの一つであるASCIIコードのみで書かれたファイル形式で、人間が理解しやすい文字列で表記されます。その反面データ量が多いため読み込みが遅い特徴があります。バイナリー形式は0と1だけで記述されたコードでコンピュータが理解しやすい形式です。データ量が少なく、読み込み速度に優れます。

OBJ形式はSTL形式と同様に、頂点の座標と法線ベクトルでメッシュを表します。同時に別ファイル(MTL形式)を持ち、色や発光、テクスチャーのデータも定義することができます。主にインクジェット方式などのカラープリントで使用されます。データはSTLに比べ複雑で、データの修復が難しい側面があります。

スライスデータ

スライスデータは造形を開始するためのデータです。メッシュデータは造形時に、各3Dプリンターのシステム独自の内部データフォーマットに変換されます。メッシュデータには位相情報(面などの各頂点間の接続情報)が含まれていません。Tessellation Dataに変換することにより、メッシュデータでは分からなかったポリゴンの隙間や重なりを発見できます。

Tessellation Dataを積層ピッチなどの加工条件を元にスライスして、スライスデータが完成します。このスライスデータから造形のシミュレーションを行い、造形時間と必要材料などが算出され、Gコード(ノズルの座標位置や材料の押し出し速度などを制御するコード)が生成されて造形が開始します。

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