3Dプリンター向けの素材も開発が進み、日々様々な特性を持った素材が登場しています。素材の種類も多岐に渡るため、どれが最適なのか分からない、といったお問い合わせもいただきます。この記事では求める特性別に、代表的な素材を紹介します。
光造形方式の3Dプリンターで造形できる素材です。仕上がりが滑らかな表面になるため、展示会用や形状見本に使用されます。後加工で透明処理を施すことができます。強度や耐熱性は他の素材と比べて低めです。紫外線により劣化し、屋外使用の場合は徐々に白く濁り脆くなります。
Onyxはナイロン+カーボン短繊維の素材です。カーボンの短繊維が混合されていることにより通常のナイロンより強度に優れます。また、各ファイバーを挿入することでアルミと同程度の強度にすることもできます。
PEI(ポリエーテルイミド)ベースの素材です。耐熱性(耐熱温度約216℃)、耐薬品性に優れています。生体適合性がありISO10993 USP ClassⅥの認定があります。また、食品接触認定(NSF 51認定)を取得しています。民間航空機内装品の使用認可が下りている素材です。
ABSと似た物性を持つ素材です。ABSのブタジエンゴムの代わりにアクリルゴムを使用することで、紫外線に対する耐久性に優れています。屋外での使用に適していますが3Dプリンター出力の性質上、水漏れは起こしてしまうので注意が必要です。
エラストマー素材です。熱可塑性エラストマーと呼ばれるゴムライク素材で、熱を加えると軟化する性質を持っています。機械部品から靴底など幅広く使われます。
PEEK相当材の3Dプリンター出力用素材です。ULTEM以上の強靭性と耐摩耗性があります。高強度・高耐熱性・低ガス放出特性に加え、耐薬品性にも優れた素材です。高い耐久性と重量の削減が求められる場面の使用に向いています。
粉塵が舞う環境や電子部品など静電気放電対策が必要な状況に適した素材です。ABS-ESD7は、ABSの強度と耐久性を持ちながら、カーボン配合により静電気拡散性を兼ね備えた素材です。
これらはISO10993とUSP ClassⅣの認定を受けている素材です。
ABS-M30iはABS、PC-ISOはPC(ポリカーボネート)、ULTEM1010はPEIをベースとしており、それぞれの素材の特性も兼ね備えています。
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